短編ミステリー

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『鏡の中の間違い』あとがき

最後まで『鏡の中の間違い』をお読みいただき、ありがとうございました。今回の物語で描きたかったのは、怪異そのものではなく、「一度そうだと思い込むと、すべてがそう見えてしまう怖さ」です。時計の位置。カーテンの隙間。机の上の本。壁に浮かぶ黒い点。...
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『鏡の中の間違い』正しかった鏡

修一は、動けなかった。机。時計。カーテン。窓。これまで「鏡の中でずれている」と思っていたものを、一つずつ見る。そして、床に伏せた姿見へ目を向けた。修一は鏡を起こした。元の場所には戻さず、両手で支えて部屋へ向ける。机。時計。カーテン。本。いつ...
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『鏡の中の間違い』間違っていたもの

コツ。修一は姿見を見つめた。布は掛かったままだ。数秒待つ。何も聞こえない。「……鏡の裏?」自分で口にして、その言葉のおかしさに気づいた。姿見は壁に固定してある。裏側に人が入れるような隙間などない。それでも修一は近づいた。布をつかむ。一気に引...
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『鏡の中の間違い』鏡の中の規則

黒い点は、まだそこにあった。ベッド脇の白い壁。現実には何もない場所に、鏡の中でだけ小さな黒い点が浮かんでいる。修一は姿見へ近づいた。汚れか。傷か。指先で鏡の表面をなぞる。何もない。ティッシュで拭いても消えない。試しに一歩横へ動いた。黒い点が...
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『鏡の中の間違い』時計の位置

最初に気づいたのは、時計だった。朝六時四十分。目覚ましの音で目を覚ました高瀬修一は、ベッドから起き上がった。修一が暮らしているのは、築十五年のマンションだった。間取りは1LDK。玄関から短い廊下を進むとリビングがあり、その奥に寝室がある。寝...